Medical Note耳鳴り

概要

耳鳴りとは、外界からの音がないはずの状態で感じる音の感覚をさします。耳鳴りは疾患名ではなく「症候(兆候)」です。耳鳴りは難聴に伴うことが多いのですが、不安障害や睡眠障害でもしばしば認められます。そのほかにも慢性的な痛み・薬の副作用・女性ホルモンのバランスの乱れなど、意外なところに耳鳴りの原因があることもあります。

耳鳴のやっかいなことは、症例ごとに原因が多彩であることです。ただ1つの原因から耳鳴が生じていることもあれば、いくつもの要因が重なって生じていることもあります。

そのため耳鳴りの治療は、まず問診・検査を通して、全身状態をくまなく評価し、1つ1つの問題に対して適切な対処を行うことが必要となります。
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症状

めまいは人によってさまざまに表現されますが、自分がぐるぐる回っているような感じ、あるいは天井がぐるぐる回るような感じといった、回転に関連した症状として自覚されることがあります。

そのほかにも、地面がふわふわゆれている、船に乗っているようにふわふわする、乗り物の酔いのように気持ち悪い、などと表現されることともあります。また、立ちくらみの症状がめまいとして表現されることもあります。

また、めまいに伴い、そのほかの症状が現れることがあります。具体的には、以下のような症状です。

耳鳴り
聴こえの低下
吐き気や嘔吐
頭痛
目の見えにくさ
意識消失
など

めまい以外の症状は、原因によって異なります。正確な診断を行うために、めまいに随伴する症状にも注意することが大切です。


めまいは少々理解しにくい体の異常かもしれません。

検査などしても異常がみつかることなどまずないのではないでしょうか。天井がぐるぐる回ったり、足元がふらつくような感覚が本人にしかわからないからです。本人は、





「ずっとフワフワして気持ちが悪い。」





といっているのに、熱があるわけでなく、風邪のような症状もなく、痛みがあるわけでもありません。傷があったり、血がでているわけでもありません。ですから、本人が苦しんでいるのに、





「そんなものは気持ちの問題だ。」





と、言われたり、





「あなたよりもっと辛い状態で生きている人もいるのだから、それぐらいで泣きごとをいうな。」





と医師に言われて、困りきっている方も実際にいます。

しかし、平衡感覚がおかしくなっているのに、それを気にせずに生きていけなどというのはアドバイスでもなんでもなく暴論です。







めまいが起こるメカニズム?



めまいが起こるメカニズムを確認してみます。

耳の奥に、内耳という場所があります。その中に半器官というものが3つあります。三半規管という言葉はだれでも聞いたことがあるでしょう。その半器官に、耳石という石があって、その耳石の動きを感覚毛という毛で感じることで、人間は地面にたいしてどのような状態であるかを知覚すると考えられています。





「この耳石がなんらかの理由であるべき位置からずれたときにめまいがおこる。」





と、たいてい説明されています。

ですから、めまいを治すために首をいくつかの方向へ回したり動かしたりして、耳石をもとの位置にもどしてあげれば、めまいが解消することができるといわれています。



しかし、この方法は私は疑問を感じています。

確かに、自分で、あるいは専門の方に、様々な方向へ首を動かしてみてめまいが止まったという人は存在しています。当院に整体に来ていた人にも、首を動かしたら止まったという人がいました。しかし、またすぐに再発しました。



その方の自律神経の働きには課題が残っていました。

ですから、めまいは起こるべくしておこっているということなのでしょう。小手先のごまかしで一時的にめまいを解消しても、自律神経の働きに問題があればまたすぐに悪くなるということです。





「耳石の位置がずれるのがめまいの原因。」





この考え方はとっつきやすく理解しやすいでしょう。

でも現実問題、この耳石の位置がずれているのを確認した人などいないですし、それを確実に元に戻す方法というのも存在しません。この考え方にもとづいて、首を回したりという運動でめまいを完全に解消した人など極めて少数ではなのではないでしょうか。



原因

身体の平衡感覚や位置の認識は、脳や耳、循環器、首などが複雑に相互作用をしながら行われています。そのため、これら位置の認識に関わる部位のいずれかに異常がある場合にめまいが生じます。

脳が原因の場合
脳の異常により起こるめまいは、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍などの病気が原因として挙げられます。

耳が原因の場合
耳は聴こえに関しての機能を果たすだけでなく、平衡感覚も担う重要な臓器です。そのため、耳に異常がある場合にもめまいが生じます。

具体的には、良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎などがめまいの原因になります。

首が原因の場合
首が原因になるものとしては、筋緊張性頭痛や頸椎椎間板ヘルニアなどの整形外科疾患が挙げられます。

上記以外にも、薬剤が原因となる場合や、加齢に伴い各臓器機能の衰えが生じてめまいを起こしやすくなることもあります。

また、血圧が低い場合には、脳への血流が減り、めまいとして自覚されることがあります。そのため、起立性低血圧や過度の降圧薬の影響などを原因としてめまいが生じることもあります。




めまいの本当の解消方法



めまいを解消できないのは、人間の体をミクロに考えすぎてしまっているからだと考えています。



めまいの原因が内耳の耳石になんらかの異常がおこることがわかりました。

この考え方について異論をはさみたい気持ちもあるのですが今はおいておきます。その耳石を正常な状態にもどすにはどうすればよいか?と考えたくなると思います。しかし、結論をいってしまうとおかしくなった耳石をどうこうする必要はありません。



風邪をひいたときめまいがしたことはないでしょうか?

そんなときでも風邪が治ればめまいも同様に解消したはずです。風邪が治ったあとしばらくめまいがつづいた経験のある人もいるかもしれません。しかし、大半の方は風邪が治るとともにめまいも治ってしまったはずです。



なにも難しく考えることはありません。

体に問題があればめまいは起こるし、体に問題はなければめまいはとまるのです。





これまでめまいで困っている人の体を多くみてきましたが、





「体には何の問題もありませんがめまいで困っています。」





そんな人は一人もいませんでした。

どういういうことかというと、
「めまいの本当の原因は、なんらかの理由で起こった耳石の異常を元の健康な状態にもどす事ができなくなっている。」
ということです。
「風邪が原因のめまいと、今、私が抱えているめまいは違うものでは?」
そう思うかもしれません。
しかし、この考え方でめまいの整体に取り組んでうまくいかなかった事は一度もありません。
「体に問題がなく健康であればめまいはとまる。」
たったそれだけのことです。
めまいの本当の原因
めまいの本当の原因は1つではありません。
ケースバイケースというのが現実です。しかし、これでは説明にはなりませんので、比較的多いものをいくつか紹介しておきます。
1.体の冷え

体温が低いとういのは、体を冷やしてしまっているからで、生まれついての冷え性という人はいません。

また、手足が冷たいのが冷えと思っている人も多いのですが、手足が冷たくなくても冷えている人はいます。体が冷えている場合、右腰、左足の薬指など、体の何箇所かに独特の緊張があらわれます。ですから手足が冷たいと感じていなくてもこれらの場所に緊張があれば冷えている状態といえます。
また、汗をうまくかけていないという人の体は冷えている状態です。
めまいで困る方は比較的、この汗をうまくかけないという人が多い傾向があります。この原因はたいていはエアコンです。熱中症対策と称して、エアコンで体を冷やしている人が増えてきています。汗のかきかたは他人と比較する機会がすくないので本人は気づいていない事も少なくありません。汗をかく働きはと三半規管の働きはともに頚椎6番に深く関わっています。冷えの解消とともにめまいもなくなったということも少なくありません。
なお、体が冷えていると、交感神経、副交感神経ともに働きが悪くなってしまいます。
体の働きそのものが悪くなのですからほかにも様々な問題がでてきているはずです。
2.胃の不調
実は、胃の調子は内耳に大きく影響をします。
耳鳴りやめまいに悩む人は、胃薬を飲んでいる事もすくなくありません。ところが、「モチはモチ屋」と考えてしまって別々の問題だと考えてしまいがちです。
平たく言ってしまうと、胃が荒れた状態ではめまいは止まりません。
めまいの場合は、食事がのどを通らないということで、薬で胃の働きを活性化して無理矢理食べてしまっている事が多いでしょうか。
胃の状態が悪いと自律神経の働きが著しく乱れてしまい体はどんどん壊れていきます。こんな状態で、めまいをとめようというのは根本的に考え方が間違っています。
3.腕、指の使い方
腕の使い方に問題があると頚椎6番に負担がかかって、それが内耳に悪影響を与えることがあります。
その結果、耳鳴り、難聴、めまいがはじまるのです。どのような異常が起こるかは体質差だと考えています。比較的、細身で食の細いタイプはめまいが起こりやすいように感じています。
腕や指の使い方といってもピンとこないかもしれません。 親指に強い力をかけて使っていると起こりやすい傾向があります。これまであった例でいうと、鉛筆の持ち方がおかしかった学生、絵付けの仕事などでしょうか。指の使い方でめまいが起こるというのは信じがたいと思うかもしれませんが、鉛筆の持ち方を変えただけでめまいが止まった人も実際にいます。
腕、指とういのは主に交感神経の働きに影響をあたえるのでその使い方が悪いと体に異常をきたすことがあります。とても見つけにくい原因ですので自力で解決するのが非常に難しい原因でもあります。 4.栄養のとりすぎ、食べ過ぎ
「たくさん栄養をとって元気になろう。」
多くの人が間違えるていることです。
花や木に肥料をあげすぎると枯れてくるように、人間の体も栄養を摂り過ぎるといたんできてしまいます。ですから、サプリメントをやめたらめまいがとまったという例もあります。今でこそ少食の方がいいという話もでてきていますが、現時点では世間の認識のがすべて間違えているといえるでしょう。
食べ過ぎると自律神経のバランスが乱れてきます。
体がむくむ、重い、やる気がでない、腰が痛い、肩こりがするなどはたいてい食べ過ぎ、栄養のとりすぎが原因です。人の体にとって理想的なのは、少ない食事量でしっかり吸収することで、大量の栄養をとることではありません。
この問題を指摘した時に、栄養のとりすぎ、食べ過ぎている人は必ずといっていいほど、
「そんなに食べていない。」
といいます。
食べ過ぎている人の背骨をみると、胸椎8,9,10番 腰椎2、4番などが悪くなります。逆にいうとここが悪くなっていると食べ過ぎということです
なお、胃の働きが悪くなってたくさん食べられる状態ではない人が人並みに食べると食べ過ぎになってしまう事がよくあります。食事の量というのは重さではなく腹具合で測らなければいけません。
メニエール病について
メニエール病というとストレスが強く関わっているということで、通常のめまいと別物とかんがえられているようです。
しかし、私がこれまでメニエール病だという方の体をみて思うことは、通常のめまいと区別する必要は感じていません。
あえて区別をするなら、メニエール病の方は副交感神経の働きが著しく悪くなっているという点です。そのため通常のめまいとくらべて重い症状がでるようです。
メニエール病は内耳に水ぶくれができるということで、水分量を調整する薬を飲んでいる方が多いようです。
そんな方はたいてい口と鼻がずっと乾いているはずです。ただ、残念ながらそれでめまいがやわらいだという方は見たことがありません。メニエール病についてもめまいと同様に体に問題があってその結果として内耳に異常が起こるものです。体に問題があるのにその結果だけ変えようという考え方には無理があるといえます。
また、メニエール病はその判断が非常にあいまいです。
めまいを訴える人は全部、メニエール病にしてしまう専門家もいるような印象です。
「メニエール病の方がいいというなら、それでもいいですが、ちょっときついめまいと考えて体を整えていけば問題ないですよ。」
と説明して、ほとんどの場合その通りに解消されます。
特別な名前がついているから何か特別な事をしなければいけないと思うかもしれませんが体がしっかり整えばそれででメニエール病も解消します。
めまいの整体
めまいは、交感神経の働きが悪くなるケース、副交感神経の働きが悪くなってそれが原因で起こるケースの両方があります。
交感神経からくる場合に調整する骨は、
 頚椎6番、腕、胸椎5、10番、腰椎4番、左の骨盤、うちくるぶし
副交感神経からくる場合に調整する骨は
 頚椎6番、腕、胸椎6,8番、腰椎4,5番、右の骨盤
などになります。

めまいのする方は、これらの骨のいずれか、複数に異常が見つかります。
基本は、自律神経の働きに問題があるとそれが原因でめまいは起こりますが、自律神経の働きがととのっていればめまいはなくなります。
体に問題があれば自律神経の働きにも問題がありますし、体に問題がなければ自律神経の働きも問題がなくなります。
難しく考えて難病にしてしまわないことです。

検査・診断

めまいの原因は多岐に渡ります。そのため、原因を特定するためには詳細な問診や身体診察が欠かせません。

推定される原因に応じて、血圧測定や頭部・頸部CT、頭部MRI、血液検査(貧血などのチェックをします)、心電図、カロリックテスト(温度刺激検査)などが適宜検討されます。

実際にどの検査が行われるかは、緊急性の高さなどによっても異なります。


治療

めまいの治療は、原因疾患に応じて異なります。脳腫瘍が原因であれば、手術療法や放射線療法などによって腫瘍の摘出・縮小を図ります。

脳卒中が原因の場合は、t-PA療法、脳の保護療法、手術などが適宜検討されます。

そのほか、メニエール病であれば内服薬による治療、良性発作性頭位めまい症であれば浮遊耳石置換法など、それぞれにあった治療方法が検討されます。

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